IPS液晶

液晶ディスプレイの表示方式「TFT液晶」のこと。名称の「IPS」は「In Plane Switching」の略である。「In Plane」は直訳すると「平面内」となるため、「In Plane Switching」を「横電解」などと訳すことがある。TFT液晶の「TFT」とは、「Thin Film Transistor(薄膜トランジスタ)」の略で、薄膜状に加工されたトランジスタを用いるアクティブマトリクス方式(液晶の画素ごとにトランジスタを備え、画素の1つ1つに対して電圧制御が可能な方式)の液晶ディスプレイを指す。TFT液晶は、PCや携帯端末などの液晶ディスプレイに数多く採用されており、現在の液晶ディスプレイの主流となっている。TFT液晶はその駆動方式や液晶分子の配列によって、TN(Twisted Nematic)型、VA(Virtical Alignment)型、IPS型に分けられる。その中でもIPS液晶は視野角の広さを大きな特徴とする。1995年に日立製作所が発表、翌1996年に実用化されており、液晶画面を斜めから見ても色調やコントラストの変化が少なく自然な表示を可能とした。TN液晶やVA液晶では、液晶分子に電界をかける際、液晶の厚み方向に電界を加え、液晶分子が基板に対して立ち上がるように制御される。これに対してIPS液晶では、液晶分子をガラス基板と平行に寝かせ、液晶分子に電界をかける際は基板の面方向に電界を加えることで、液晶分子が基板と平行な面内(In Plane)で回転するように制御される。また、複屈折の変化で光をスイッチングさせて光量を制御し、電界が存在しない状態(電圧がかかっていない状態)で光を遮蔽することで黒を表現している。IPS液晶は垂直方向の変化を伴わないため、斜めから見ても色調やコントラストの変化が少なく、より自然な表示が維持できる。一方で、画面が黒い状態でもバックライトの光が漏れやすく、純粋な黒を表現しにくいといわれている。また、コントラスト比を高めることは難しく、応答時間が長いため動きの激しい動画の再生には向いていない。Apple社が近年のiPhoneやiPad、MacBook Proに採用している独自の高画質ディスプレイ「Retinaディスプレイ」にもIPS方式が用いられている。また、IPS液晶は現在ではさらに改良が加えられ、テレビなどで利用されている「IPS-Pro液晶」や、携帯電話などで利用されている「スーパーファインIPS液晶」などが登場している。

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カテゴリ: WEB担当者様向け

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