EVDOマルチキャリア

CDMA2000ベースのデータ通信サービスのうち、データ通信に特化して通信速度の高めて下り最大で3.1Mbpsを実現した「CDMA2000 1xEV-DO Rev.A」を発展させ、一度に複数の搬送波(キャリア)を使って通信することで、下り最大9.3Mbps実現させた通信方式のこと。総務省で開催された「携帯電話等周波数有効利用方策委員会」でこの方式のことを「EVDOマルチキャリア方式」と呼んだが、他にも「マルチキャリアRev.A」や、「Multi-cariier Rev.A(MC-Rev.A)」、「Rev.A+」、「CDMA2000高度データマルチキャリア方式」などとも呼ばれる。名称にある「EV-DO」とは、「Evolution Data Only」または「Evolution Data Optimized」の略で、CDMA技術を応用した第3世代携帯電話(3G)方式「CDMA2000」規格に含まれるデータ通信専用の技術仕様のこと。正式には「CDMA2000 1x EV-DO」と表記される。CDMA2000方式やANSI-41発展形ネットワークを基本とする標準化プロジェクト「3GPP2」によって規格化されており、最初に規格化された「CDMA2000 1xEV-DO Rev.0」や、その改良版の「CDMA2000 1xEV-DO Rev.A」、「CDMA2000 1xEV-DO Rev.B」などがある。下り最大通信速度144kbpsで帯域を音声通信とデータ通信とで共用可能な「CDMA2000 1x MC(Multi Carrier)」の仕様をデータ通信に特化して改良したもので、最初の版であるCDMA2000 1xEV-DO Rev.0は下り中心の非対称伝送に最適化が施され、下り1セクタ当たり2.4Mbps、上り1端末当たり153.6kbpsを実現した。日本で「CDMA2000 1xEV-DO Rev.0」を利用したものに、auが2003年からサービスを提供している「CDMA 1X WIN」がある。2004年3月には、上り方向のデータ通信高速化に特化したEV-DO Rev.Aが標準化された。下りだけでなく上りにもAMCとハイブリッドARQを導入し、変調方式は従来のBPSKに加えてより効率の高いQPSKや8PSKを採用、下りについても無線区間の誤り訂正のための符号化率を低減させることで、1セクター当たり下り3.1Mbps、上り1.8Mbpsを実現した。日本で「CDMA2000 1xEV-DO Rev.A」を利用したものに、auが2010年からサービスを提供している「WIN HIGH SPEED」がある。なお、「CDMA2000 1xEV-DO Rev.A」を発展させ、マルチキャリア化を行うだけでなくデータ変調方式に64QAMを採用することでさらなる通信速度の高速化を狙う「CDMA2000 1xEV-DO Rev.B」が、CDMA2000系の規格を標準化している3GPP2において進められている。EVDOマルチキャリアは、Rev.Bで採用されたマルチキャリア技術を先取りしたものともいえる。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

カテゴリ: WEB担当者様向け

Amazon書籍

関連書籍が見つかりませんでした。

PickUpWord

ドーマント方式

データの送受信が行われていない時や電波状態の悪い時に通信を休止状態にすることができるデータ通信方式のこと。「Dormant(ドーマント)」は「眠っている」や「活動休止中の」といった意味である。..

more

人気のキーワード

↑このページの上部へ