周波数オークション

電波の割当方式の1つで、放送や通信などの事業に電波を利用したい電気通信事業者に、オークション方式で電波の周波数帯を割り当てる方式のこと。電波オークションともよばれる。競争入札の結果、最も高額な利用料を提示した電気通信事業者に事業免許が交付される。テレビ放送や携帯電話など、放送や通信に使われる電波の周波数帯域には限りがある。有限な公共資産ともいえる電波を有効利用するための手法として、1996年に世界ではじめてアメリカ合衆国の移動体通信事業で採用された。2000年にはイギリスで2GHz前後の電波帯域で周波数オークションが実施されるなど、いくつもの先進国で導入が始まった。電波帯域利用の割り当て決定の経緯が透明化でき、公平で効率的な電波利用が促されるという大きな利点がある。一方で、入札価格が暴騰した際は事業者の経営破綻を招く、資金枯渇によるインフラ整備が遅れる、高額な電波利用料を回収するための負担が利用者に跳ね返る、など多くの問題をはらんでいる。しかし、OECD加盟国の約3分の2では周波数オークションを導入しており、大部分は深刻な問題や批判もなく運用できているという実績もある。アメリカ合衆国では、連邦通信委員会(Federal Communications Commission、FCC)が2010年3月に国家ブロードバンド計画(National Broadband Plan)を発表し、ブロードバンド用として新たに500MHzの周波数帯を割り当てることと、その割り当て方式に周波数オークションを採用することを決定した。また、この計画には「少ない周波数を用いて従来の放送サービスを提供する技術の利用に、自発的に同意する放送事業者」には、オークションの収益を分配できる仕組みが明記されている。国家ブロードバンド計画は全て周波数オークションで得られる資金で賄えるとされており、国家財源への影響力の大きさが伺える。日本ではこれまで制度化されていなかったが、第4世代携帯電話(4G)向けの周波数である3.4G~3.6GHz帯の200MHz幅を対象とすることを想定し、周波数オークション制度の導入を盛り込んだ電波法改正案が2012年3月に閣議決定された。

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カテゴリ: WEB担当者様向け

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