ウルトラ3G

KDDIが2005年6月に提唱した、固定回線網と移動回線網を統合した次世代ネットワーク構想「ウルトラ3G構想」のこと。ITUなどで標準化がすすめられている次世代ネットワーク「NGN(Next Generation Network)」を採用している。CDMA2000 1x/1xEV-DOといった3G携帯電話やWiFiなどの無線LAN、モバイルWiMAX(IEEE 802.16e-2005)などの新たな無線システムといった移動回線網のバックボーンネットワークをその中心に据え、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line、電話線による高速データ通信技術)やFTTH(Fiber To The Home、光ファイバーによる高速データ通信サービス)などの有線ネットワークさえもシームレスに統合するもの。この無線と有線との統合によって、使用する回線が無線か有線かの区別なく、その時々に応じて最も適した通信形態を利用して高速データサービスや高品質マルチメディアサービスを受けられるようなネットワーク構築を目的としている。これまでは携帯電話専用だったバックボーンネットワークをIPベースで新たに構築することにより、「CDN(Contents Delivery Network)」と呼ばれるQoS(Quality of Service、ネットワーク上で特定の通信のための帯域をあらかじめ予約し、一定の通信速度を保証する技術)を実装したIPベースの有線用コンテンツ配信ネットワークをアップグレードさせることで相互接続を可能にするとしている。固定回線網と移動回線網の両方を自社で持っているKDDIだからこそ提唱できた構想であるともいえる。ウルトラ3Gの移動回線網には、3GPP2で規格化が進められているサービス提供基盤「MMD(MultiMedia Domain)」を採用するとしている。MMDとはオールIPのコアネットワークを使い、複数のマルチメディアサービスを連携させたり、利用者の状況や好みに応じてサービスを切り替えるといった、多様なサービスを提供可能にする次世代移動網を指す。なお、MMDは3GPP2における呼称であり、3GPPの規格としてはIMS(IP Multimedia Subsystem)と呼ばれるが、両者はほぼ同じものとされている。また、パケットベースのコアネットワークにはIPv6を用いるとしている。このようにウルトラ3Gは特定の通信方式を指す名称ではなく、NTTドコモが提唱する「スーパー3G」のような4Gへ向けた足がかりとしてのデータ通信方式とはその趣旨が全く異なるものである。

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カテゴリ: WEB担当者様向け

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