FOMA

NTTドコモが2001年10月にサービスを開始した第3世代(3G)携帯電話サービスのこと。下り最大384kbps、上り最大64kbpsのパケット通信と、最大64kbpsの回線交換型データ通信を利用することができる。従来の第2世代(2G)携帯電話サービス「mova(ムーバ)」よりも高速で大容量のデータ通信を可能とした一方で、従来の料金体系ではパケット代が高額になる恐れがあるため、大幅な割り引きプランが用意された。FOMAは、ITU(International Telecommunication Union、国際電気通信連合)の標準規格IMT-2000(International Mobile Telecommunication 2000)の1つであるW-CDMAの技術仕様を採用している。W-CDMA(Wideband CDMA)はCDMAを広帯域化させた通信方式で、広帯域符号分割多元接続とも訳され、ITUにおいては、DS-CDMA(Direct Spread-Code Division Multiple Access、直接拡散符号分割多元接続)ともよばれる。W-CDMA方式は、基地局から端末への下り方向において1つの搬送波を使う直接拡散方式を用いたスペクトラム拡散通信を行う。データを拡散させるチャネルの帯域幅を上り・下りそれぞれ5MHz以上と広く取り、各端末が発信するデータを帯域全体に拡散する。また、送信の際に一次変調した上でさらにPN系列とよばれる特殊な波形を乗積するという2段階の拡散(変調)処理を行い、受信の際には逆に2段階の逆拡散(復調)処理を行って元の信号を取り出す。拡散の際には端末ごとに異なる拡散符号を用いるため、これが一種の暗号の役割を果たしている。この拡散変調・復調処理により、伝送時のノイズは広い帯域に散らばった低レベルの信号に分散されるため、高い通信品質が維持でき、干渉波などの影響も少なくできる。FOMAの利用時には、ドコモUIMカード(旧名称はFOMAカード)とよばれるUIM(User Identity Module)カードを端末に差し込む必要がある。UIMカードはUSIMカードの一種であるが、ドコモUIMカードには独自の機能拡張が施されているため、USIMカードとは区別して、UIMカードという規格としている。UIMカードには契約者情報などが収められており、ほかのFOMA端末に差し替えて複数の端末を使い分けることもできる。FOMA登場当初は、バッテリーの持ちの悪さや通話エリアの狭さといった問題からなかなか普及しなかった。しかし、900iシリーズの登場以降それらの問題も改善され、2004年には全国の人口カバー率99%を達成。2009年にはFOMA回線の契約者数は5000万に達している。ユーザーのmovaからFOMAへの移行が十分に行われたことから、movaは2008年12月から新規の利用申込を締め切り、2012年3月31日限りでサービスを終了した。なお、FOMAをベースとしてさらに高速なデータ通信(下り最大14Mbps、上り最大5.7Mbps)を可能にした「FOMA HIGH-SPEED」が2006年8月にサービスを開始した。ちなみに、FOMA HIGH-SPEEDは第3.5世代(3.5G)携帯電話サービスに位置付けられている。

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カテゴリ: スマートフォンユーザー向け

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