MIMO

複数のアンテナでデータを同時伝送する無線通信技術のこと。新世代アンテナ技術として無線LANの高速化などに応用されている。従来は電波搬送の妨げになると言われてきたマルチパスを逆に活用する形で、高速・広範・高安定性の通信を実現した。また、「Multiple Input Multiple Output」の略で、「多入力・多出力」と訳される。MIMOでは、送信側と受信側の両方に複数のアンテナを用意し、同一周波数帯で同時通信を行うことで高速化を実現する。たとえば、2本のアンテナから同時に2本のストリーム(データの流れ)を送信することで、従来のように1本のアンテナで1本のストリームを送信する方式に比べて約2倍の通信速度を得ることができる。また、複数のアンテナから同時に異なるデータを送信し、受信時に受け取ったデータを合成することで擬似的に広帯域を実現する技術とも言え、理論上はアンテナが2本ならば2倍に、3本ならば3倍に帯域幅が増えたのと同様の効果が期待できる。複数のアンテナを使用しても同一周波数帯を用いるため、送信する電波は合成波になる。そのため受信側では複数のアンテナを使って受信した電波を解析し、演算を行うことでそれぞれのストリームを取り出す必要がある。周波数帯を増やすことなく高速化を実現できるというメリットがある反面、データの分離に必要な計算が複雑になることや、アンテナ数に応じて必要な電力が大きくなるなどのデメリットがある。MIMO技術は2001年に世界初の実用化がなされた。2009年にはMIMO技術を使用した無線LAN規格「IEEE 802.11n」が正式規格としてIEEE(The Institute of Electrical and Electronics Engineers, Inc.)に認定された。第3.9世代携帯電話(3.9G)とよばれるLTEやWiMAX、XGPなどにも採用されている。たとえば、LTEでは4×4MIMOが採用されている。LTE Advancedではさらに多くのアンテナを使用する8×8MIMOが採用されている。さらに、LTEでは上り方向のMIMOは利用されていなかったが、LTE Advancedでは上り方向でも利用することで、上り方向の高速化も実現している。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

カテゴリ:

Amazon書籍

関連書籍が見つかりませんでした。

PickUpWord

AT&T

電話を発明したグラハム・ベル(Alexander Graham Bell)が1877年に創業した「ベル電話会社」を前身とする、世界最古・アメリカ最大手の電話会社「AT&T Inc.」の..

more

人気のキーワード

↑このページの上部へ